社畜のおだしちゃん

漆黒企業の社畜がひとりごつ。

はたらきかたかいかく

漆黒企業とは言え、体裁は整えておきたい。ご多聞に漏れず我が社も労務管理が俄然厳しくなっております。

しかしながら、それなりの時間をかけなければハケていかない仕事を背負った者もまだまだいるわけでして。何もみんながみんなダラダラと時間潰しをしてゆるゆる退社する人ばかりではありません。

個々人の職掌や勤務実態を洗い出すことなくただただ早く切り上げよという指示を出す管理部門。直接の上長は見て見ぬ振りです。きちんと見たら無理があることは一目瞭然だからです。わたくしのような末端社員はその歪みに心を折られるばかり。

先日は、超過勤務時間の限度を超えてしまうが故に担当を外れたはずの、毎年夏の半ばから年明けまで続く仕事を、2年ぶりに嵌められてしまいました。わたくしの後に担当した社員が異動となったためです。

前担当の異動がわかってから、この仕事が本格化する何か月も前から、上長には新しい体制の構築をしなくてはならないと何度も報告していたのですが、結局のところ今になってしまい、他に誰もできる者がいないという理由から直前になってわたくしにお鉢が回ってきたということです。

上長には、おだしちゃんに押し付ければいいや、という魂胆が元からあったに違いなく、残業だってテキトーにうまく操作するだろう、いやわかってるだろうな!という押し付けが透けて見え、非常に恐ろしい思いをしています。

もちろん、優秀な成績で新卒採用された高学歴の上長は、口が裂けても具体的な指示は出しません。

あくまでも無言のうちに「実務せざるを得ない限界までおだしちゃんを追い込む」という一点に腐心しているのは火を見るより明らかです。

これまでも、上長と何度かディスカッションする機会がありました。この実務をわたくしがまた担当するとしたら、超勤は確実に月100時間を超えることになるだろう、ということも幾度となくお伝えしてきました。

その度に上長は腕を組み、黙ったまま口を尖らせ、時間の経過を待つ。ディスカッションではありません。沈黙の我慢比べです。

通常業務をこなしながら、超過勤務の限度を守りながら夏から始まる仕事をONするのは到底無理なんです。ましてや夏から年明けまでひと時たりとも息の抜けない緊張を強いられる仕事です。

長年担当してきましたが、そろそろ限界でした。ですから、担当を外れることとなった時は何とも言えない開放感を覚えたものです。

それが、以前に比べて格段に労務管理が厳しくなったこの時期に、また担当に戻されるとは…